グラフィックデザイナーが昔から使っている文房具の話
本日の記事は仕事道具の話ですが、最新のMacBookProやiPad Proなど、超便利な道具が出来て、様々なデザインの道具は不要になっていきました。版下制作やカンプ制作をするために使っていた、ペーパーセメントやソルベント、ラバークリーナーや、スプレーボンド、カッターマット、ピンセット等など。不要の長物となったものは、数多くありますが、いまでも現役で使っている道具もあります。
普通の文房具とちょっと違ったものもあり、今でも購入も出来ます。もしかしたら今後のクリエイティブに役立つかもしれませんよ。
フリーランスには便利な、スタンプ類
古い道具と言うものでも無いのですが、ずっと使っているのでご紹介。スタンプは、100均でも一般的なものは購入できます。請求書在中、済マークや速達などのスタンプもありますね。インクが切れてくれば補充液も売っています。
その中でも、便利なのが会社情報のスタンプ。これは、自社のロゴマークや住所、連絡先、メアド、ホームページURLなどを、自分でレイアウトして作ってもらったものです。二千円〜三千円程度で作成可能で、アドビイラストレーター等で編集すれば、自由に自分の好きなものが出来るというものです。領収証や封筒などに活用しています。
色々と作業に活躍する。大判カッターマット
大判のカッターマットです。一辺何センチあるんだろう、昔のデザイナーは、デスクの全面に必ず置いてあり、この上で作業の殆どを行っていました。今では、工作作業や書類の断裁など。たまに使うぐらいですかね。
印刷会社などで使われていた、ダーマトグラフ
このダーマトグラフは、仕事場では“ダーマト”と呼ばれていたもので、私のさらに上の世代の方から、進められて使っていたものですが、最近、Amazonで購入出来ることを知り、購入して使っています。このペンは、鉛筆のように木ではなく、紙を巻いて出来ているので、横に出ている糸を引っ張り、ピリピリと紙を破って使います。削がなくていいので便利です。また、なぜ印刷会社で使われていたかと言うと、紙以外の物でも、“何にでも書ける”という特徴がありあす。
金属やプラスチック類、フィルム等にも書けて、マジックなどのように途中でつかなくなる事もないので、そういった作業をする人には重宝される道具です。アナログ時代はフィルムに指示を書いたりと当たり前に使う道具でした。今は、ダーマトで色々な所に名前や印を書いたりと、あると少し便利な程度ですが、まだ使っています。色も沢山でていますし、高いものでも無いので、試しに使ってみると良い使いみちが見つかるかもしれません。
けっこう使えるかもしれない 高倍率ルーペ
思い出せないぐらい昔から使っているルーペ。昔は、ポスター撮影後、ポジフィルムの確認、印刷物の網点の状態を見たりと、仕事で活用していた道具ですが、現在は、印刷物も機械の性能があがり、網点の確認などしなくなりました。また、ポジフィルムなど全く使わないので、現在この道具は、子供の指にささった小さなトゲを抜いたり、目が悪くなってきたので、小さな写真などを見る時に使う程度ですね。ちなみに倍率は、印刷がかすれて見えなくなってしまったので正確には不明ですが20〜30倍程度だったと思います。毛穴や小さな虫など子供と見ると楽しいかも(笑)
医療道具として使うイメージのピンセット
これも、物持ちが良いというか、数十年前からずっと持っているピンセットで、大昔、版下作業で活躍していた道具ですが、現在は小さな物を取り出したり、細かい作業につかいます。昔の作業を体は忘れておらず、修正シールを正確に貼ったり、剥がしたりとする時は、ビックリするぐらい作業がしやすく、どうしても捨てる気になりません。このタイプのピンセットは、先が驚くほど尖っており、精密に作られているので、細かい作業をする人は今でも使う人は多いですね。
シャープペンシルより強い!鉛筆。
最近は鉛筆を使う人も少なくなっています。実際、私も太い鉛筆の芯が入るタイプのシャープペンシルを使っていたりしますが、細い芯のものだと私の筆圧だと、すぐにポキポキいつも折れてしまいます。鉛筆は、強度が高いので、雑に使っても折れることはありませんからね。ちなみに上記の写真は4Hの鉛筆ですが、Hの数字が上がれば上がるほど芯は硬く、薄くなります。Bの場合は数字が上がれば上がるほど柔らかく、濃くなります。一般的に使う鉛筆はその中間ぐらいの性質のHBが事務用によく使われていますね。小学生はBなどの濃いものを使いますし、デッサンなどの場合も濃い鉛筆を。製図等では薄く硬い鉛筆を使います。イラストレーターの妻と、私が昔、大量購入していた残りの鉛筆が沢山あり、うちには5Bから4Hまでずらりと揃っておりました。私の鉛筆はだいぶ子供にあげて減ってしまいましたが、何か図を書く時やラフスケッチを描く時は鉛筆のほうが使いやすいですね。
編集後記
今回の記事は、文房具等の道具をテーマでした。現在の便利で面白い文房具も良いですが、古い文房具や道具も探せば良いものが沢山あったなあ、と昔を思い出します。最新のパソコンで全て事足りる時代になってしまいましたが、古い道具も別の使いみちで役に立つ場合があります。ただ、昔使っていたMOドライブ等、古いデジタル製品はただの燃えないゴミになりますが…。
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代表 大津山 倖雄
クリエイティブディレクター
アートディレクター
Webディレクション、イラストレーション他、専門学校講師
1973年生まれ。福岡市で広告企画・制作に携わり30年以上。大手広告代理店の下請け会社で、グラフィックデザイナーを経験。その後、福岡の制作会社や広告代理店勤務を経て、平成18年4月に退職し、19年には個人事務所として独立。同時期、福岡デザイン&テクノロジー専門学校(旧 福岡コニュニケーションアート専門学校)にて講師契約。現在は、グラフィックデザイン、イラストレーション、WEBデザイン、WEBマーケティングに携わり、様々なクリエイターと共に制作を中心に業務を行っている。