クリエイティブワーク。仕事の分業について考えてみた。
今回は、仕事の分業をテーマに話を考えてみました。
なぜ、分業の話かと言うと少し昔の話になりますが、若い頃は自分が制作する方が他人に仕事を頼むより早いと思っていたことがあります。
実際に作業の手早さはそれなりのものだったのですが、それは単にオペレーションスピードが早いというだけの事でした。
クリエイターの仕事というのは、価値のあるものを作る事ですのでオペレーション作業はその中の一つの作業という事に気が付きました。
ものづくりは、ユーザー、クライアント、ディレクター、デザイナー、ライター、カメラマン、イラストレーター、その他制作に合わせて、WEB系やCG系、映像系、漫画家など、様々な人がかかわり成り立っています。
仕事が忙しすぎる問題
時には、仕事重なってしまい外部のクリエイターにフォローしてもらったり、制作を丸ごと依頼する場合もあります。
これは、分業というより仕事の振り分けという感じでしょうか。
これにより、多くの仕事をこなせるようになり、自分の時間も増えます。
しかし、一つの仕事においては自分の関われる所がほぼ無くなってしまう事もあります。
外部のクリエイターに頼むのか、自ら作業して制作するのか。その判断はとても重要です。
一人のクリエイターに出来る仕事量を的確に把握しておかなければ結果的に無理をする事になる可能性があります。
徹夜や残業は何らかのミスから来る結果だと認識しないといけませんね。
また、外部クリエイターと仕事をする場合、丸投げで済む場合はまだしもある程度は内容のすり合わせや、サポートが必要になります。
それが思ったよりも手間がかかる事があり、初めて仕事をする人だったり仕事のやり方や意識が自分とあまりにも違う場合などは、自分で作業する方がとても楽だと感じるようになります。
しかし、自分の力を過信してしまうと後々何らかのしっぺ返しがやってくることがあります。
仕事量の調整やスケジュール管理、コミュニケーションワークなど制作部門とは別のスキルも要求されます。
仕事の分業は制作会社にとっては必須です。
分業作業は、クオリティを上げるためにも作業キャパを増やすためにも絶対に必要な事だと思います。
会社によっては自社内に部門を持っている場合がありますので、コミュニケーションも取りやすい環境です。
私のようなフリーランスの集まりで仕事をする人は、最終的な完成度や仕事をきっちり仕上げるためには自らのクリエイティブディレクション力が重要になってきます。
各クリエイターからの信頼もなければ、間違いなく良い仕事はできません。
コミュニケーション力も重要です。
単に、ものづくりをするクリエイターから、チームワークでより高度で完成度の高いクリエイティブに取り組めるような目標を保つ必要がありますね。
仲間づくりは、より大きな仕事をするためにとても重要です。
そのためにも普段から各種クリエイターの人たちとのやり取りは大切にして育てていきたいと思っています。
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代表 大津山 倖雄
クリエイティブディレクター
アートディレクター
Webディレクション、イラストレーション他、専門学校講師
1973年生まれ。福岡市で広告企画・制作に携わり30年以上。大手広告代理店の下請け会社で、グラフィックデザイナーを経験。その後、福岡の制作会社や広告代理店勤務を経て、平成18年4月に退職し、19年には個人事務所として独立。同時期、福岡デザイン&テクノロジー専門学校(旧 福岡コニュニケーションアート専門学校)にて講師契約。現在は、グラフィックデザイン、イラストレーション、WEBデザイン、WEBマーケティングに携わり、様々なクリエイターと共に制作を中心に業務を行っている。