経営者やデザイナー向け広告媒体と特徴を解説

経営者やデザイナーも勉強が必要な広告媒体についての話

今回のブログは、広告についての話にしました。広告業界は、グラフィックデザイナーの私としては長い付き合いになります。現在アド・クリップは広告会社・WEB制作会社といった肩書で仕事をさせて頂いています。WEB制作についても、インターネット広告に対応したランディングページやリスティング広告など、意識して制作をしているわけです。

まず、広告とは。“広く告知する”という意味であり、その方法は多種多様です。現在はテレビCMや広告動画など、映像広告も増えてきています。経営者の方は会社や商品のPR。グラフィックデザイナーやクリエイターは、制作に関わる知識として。あまり詳しくない方は是非広告の話聞いて行って下さい。

広告企画の話が出来る事は、企業では、販促に強い人材になり、クリエイターであれば、自ら仕事を作り出せる能力があると言う事になります。

世の中にはどんな広告があるのか見てみましょう。

[2023年9月追記]
広告の世界は、日々変化しています。この記事を書いた時点からの短い期間でも、状況は変化しています。
特にWEBメディアは、当たり前のようにビジネスから、一般の人にまで浸透していきました。

記事の後半に、現在の広告についての話を追記していますので、御覧ください。

世の中にある広告の種類

テレビ・メディア広告

テレビやラジオ等のメディア広告

テレビやラジオなどのCMの事です。特にテレビCMは、昭和の時代からずっと多くの視聴者がささえてきた、最大の広告分野とも言えます。その効果は絶大で、全国区のCMで言えば、数百万人以上の人が、視聴するものです。大規模なものであれば数千万円から億単位の予算を投入するものです。私達一般の小さな広告会社ではCM枠を取ることすら難しいので、大手の広告代理店に依頼するのが一般的です。しかし、大企業だけが出すわけでもなく、地域に密着した企業などは、地方のテレビCMや、深夜枠のCMなど、ターゲット的に低予算でも有効なテレビCMを出す場合もあるようです。

新聞広告

全国版と地方紙がある新聞広告

新聞に掲載する広告。テレビCMと同様に、大手の広告代理店などが紙面枠をを買い取って埋めていく形が多いのが新聞広告です。小さな広告会社ではあまり取り扱うのが難しい広告です。大手の代理店は大量に広告枠を買い取っているため、割安で新聞広告が打てます。そのため、中小の広告会社では紙面を抑える事すら難しく、大手代理店に依頼する事になります。

広告は、全国版と地方紙があり、新聞枠の予算などが大きく違っています。全国紙などは大きな予算で広告を出稿しますので、大企業などが広告を掲載するのが一般的で、地方紙では地元の中小企業なども広告を出しています。

新聞は、枠のとり方が独特で、30段、15段、10段、7段、5段、3段、2段、1段と紙面を横に15分割した場合の面積で区分けしており、全段と半段といって、さらに縦半分に分ける事もあります。例“半5段広告”など。また、突き出しや題字下、記事中、など、場所や面積で、様々な種類に分かれています。

また、全国版の新聞広告などは、一紙でも数百万部配られます。複数紙に掲載する場合が多く、相当数配られます。企業としての広告効果は一定以上あると思われます。

地元のお店や企業の場合は地方紙への広告掲載がベストです。

交通広告

かなり人目に触れる交通広告

この交通広告は、交通機関で掲載されるポスター等の広告です。主に電車の中吊り広告や車内の額に入れられている、額面広告など。これは電車やバスなどに掲載されます。また、地下鉄のコンコースや掲示板などに掲載するポスターなどは、 B0サイズという大型ポスターなどを見かける事もありますね。また電照看板など、地下鉄の壁などに掲載しているものもあります。

バスなどの場合、ラッピングカーと言って、バスを丸々デザインされたシートで包み、バスそのものが広告になっているものも見かけることがありますね。よくバスジャック広告などと言い、バスや車両を丸々一つの広告で埋めてしまう手法もあり、広告の費用対効果を高める手法です。これらの広告は、バス会社などのグループ会社が広告代理店をしている事が多く、広告枠の依頼はその会社にする事になります。

新聞折込チラシ

地域の情報といえば折込チラシです。

新聞折込広告は、新聞広告と違い、新聞を配っている販売店が、折込センターで集約したチラシを個々で折り込んでから、配達するというシステムの広告媒体で、新聞配達や集金をしている販売店の主な収入源となっています。この折り込み広告は、町レベルで配布可能で、システム化されているため、ピンポイントで広告をばらまけるという特徴があります。そのため、配布枚数が少なくても効果が期待できます。美容室のキャンペーンチラシや、居酒屋の開店チラシなど、低予算でも効果的な広告を打てます。また、ターゲット層がある程度年齢層の高い層になり、主婦層などもチラシをよく見ていると言われていますので、そういったターゲットを狙った広告が打てます。

DM[ダイレクトメール広告]

 DM(ダイレクトメール)

DMは、郵送する広告です。一般的には封筒に広告チラシ等を入れて、顧客名簿等の住所へ送るものです。郵便を使ったDM以外にも、宅配便などが行っているメール便等を使ったものは、A4サイズほどの透明な封筒を使い、重さによらず送れます。様々な割引を効かせると封筒で送るよりもお得ではないかと思います。封筒には、ちょっとした品物を入れることも多く、ポケットティッシュなどを入れておくと、捨てられずに開封される率をあげられると言われています。

看板・サイン類

多種多様。看板・サイン類

看板やサインといっても、実に多種多様で、ここでは語り尽くせないほど種類が豊富です。大型の電飾看板、LED看板、液晶ディスプレイ看板(デジタルサイネージ)、壁面看板、突き出し看板、スタンド看板、屋上看板、野立て看板、立て看板、のぼり・旗、懸垂幕、タペストリー、エアーバルーン広告、ウインドウシール、POP類、他多数。

非常に多くの看板が存在します。看板は有効な場所の確保が出来るようであれば、費用対効果の高い広告で、店舗への集客等、有効な広告です。店舗に掲示する看板であれば、デザイン性も重要になります。

インターネット広告

各種インターネット広告(WEB広告)

インターネットの関わる広告類。

Google等のリスティング広告(検索連動広告)。Googleで何かしらのワードを検索した時に、目立つ所に関連したホームページが掲載されます。クリックされた時に広告料金が発生するもので、一定額になるまでランダムで表示し続けます。ターゲットとして有効な検索をした人に対して確実にアタックされる広告です。

バナー広告。アクセス数の高いホームページやブログ等に掲載している広告で、掲載する場所により料金が変わります。上手く利用できれば有効な広告となります。リスティング広告と比べて、当たりはずれもあるので注意。

アフェリエイト広告。成果報酬型の広告です。ブログ等で何処かの誰かが宣伝してくれるという物です。成果報酬ですので、利益率の高い商品なら良いかも知れませんね。

ネイティブ広告。Facebook等のタイムラインなどに自然に流れてくる広告です。これは一般のユーザーでも簡単に広告を出せるという気軽さもあり、最近出稿が増えているようです。記事体広告を上手に作ることが出来れば効果は期待できます。

SNS広告。ネイティブ広告に近いのですが、SNS上に表示されている広告です。拡散される事で広がっていく広告で、費用も安価である広告と言えます。小規模やフリーランスの方でも出稿可能です。セミナーやアプリケーション開発者などにもオススメかも。

動画広告。最近のYouTubeなどで流れる広告です。クリックする広告でないため、必ず目に触れる点と、音声や映像的な効果も期待できますので、CMと同様に宣伝できるのが魅力ですね。

メール広告。最近はあまり見なく立ってきましたが、メール広告の受信許可を得ている人に対して送るメールでの広告です。専門の業者に依頼しますが、あまり使ったことがないので、何ともいえません。迷惑メールのイメージがあるので、あまり良いイメージが無いのは私だけでしょうか。

ネット広告は最新の技術が利用されやすく、リターゲティング広告といって、興味のあるであろう人を、追いかけて、様々な種類の広告を総合的に展開してく広告です。Amazonで好きな商品を閲覧していたら、他のブログや動画などの広告に、その商品の広告が流れてくる。といったやつです。追いかけてくる事で、より高い効果も期待できますが、しつこく何度も表示されるためマイナスイメージを持たれる場合も多く、良いとも悪いとも言えない広告でもあります。

FAX広告・テレアポ

FAX広告・電話営業について

FAX広告。これは会社のFAXに広告を送りつけるという広告です。これは、私の事務所FAXにも時々送られてくるのですが、許可を得ていない状態で、送られる会社の紙やトナーを勝手に使った広告で、非常に印象が悪いものです。当然これを行っている業者がいますが、クレームは当然広告を出稿している会社に来ることが多く、金を払って会社のイメージ・ダウンしている事になります。オススメはできません。

また、テレアポなどの電話営業。これも、業務で忙しい中、突然電話してくるわけですので、あまり良い印象は受けません。SEO対策の営業を、何故か営業電話で行っている会社など、少し前は多く電話がかかっておりました。最新のネット集客をうたっているのに、古臭い電話営業してくるという矛盾が…とても怪しい。

最近では、電話番号検索で、営業電話を受けた方のコメントが見れるようになり、会社のイメージ・ダウンに繋る可能性があります。電話営業については、気をつける必要があります。

様々な広告についての話でしたが、広告制作会社としては、これらの広告の利点や弱点を理解して、より効果的な宣伝を行いたいと思っています。広告デザインのご依頼はアド・クリップへ!! 最後に宣伝させていいただきました(笑)

2023.9追記

WEB広告の種類

ネット広告と言っても、その数は増えています。以下に様々なネット広告の種類をリストにしてみました。

  • ディスプレイ広告
    • バナー広告
    • 動画広告
    • インフォグラフィックス広告
    • ゲーム広告
    • テキスト広告
  • リターゲティング広告
    • ウェブサイトリターゲティング広告
    • メールリターゲティング広告
    • アプリリターゲティング広告
  • ネイティブ広告
    • ディスプレイ広告
    • ソーシャルメディア広告
    • メール広告
  • アフィリエイト広告
    • 成果報酬型広告
    • クリック課金型広告
    • インプレッション課金型広告
  • 動画広告
    • インストリーム広告
    • アウトストリーム広告
    • ディスプレイ広告
  • ソーシャルメディア広告
    • Facebook広告
    • Twitter広告
    • Instagram広告
    • LinkedIn広告
    • TikTok広告
  • メール広告
    • ニュースレター
    • プロモーションメール
    • リマインドメール
  • バナー広告
    • 静的バナー広告
    • 動的バナー広告
    • インタラクティブバナー広告
  • テキスト広告
    • リンク型広告
    • テキスト広告
    • 画像付きテキスト広告

また、ネット広告は近年市場が拡大しています。

以下の表とグラフで、近年の日本国内におけるメディア広告費の比較をしてみました。

表1:近年の日本国内全体のメディア広告費の推移
媒体2021年2022年2023年予測
マスコミ四媒体2兆4,538億円2兆3,985億円2兆3,650億円
インターネット広告2兆7,052億円3兆912億円4兆1,520億円
合計4兆9,590億円6兆3,097億円7兆4,770億円
※Google Bard調べ

近年の日本国内のメディア広告費は、インターネット広告の成長により、総広告費は2021年に4兆9,590億円まで増加しました。2022年もインターネット広告の成長が続き、総広告費は6兆3,097億円に増加しました。

2023年は、インターネット広告費が4兆1,520億円に増加し、総広告費は7兆4,770億円に増加する見込みです。

マスコミ四媒体の広告費は、2021年に2兆4,538億円と過去最高を記録しましたが、2022年には2兆3,985億円と減少しました。

2023年は、2兆3,650億円とさらに減少する見込みです。これは、テレビメディアの広告費が減少しているためです。

インターネット広告の広告費は、2021年に2兆7,052億円と過去最高を記録し、2022年には3兆912億円とさらに増加しました。

2023年は、4兆1,520億円とさらに増加する見込みです。これは、動画広告の需要の高まりや、デジタル広告の精度向上などによるものです。

近年、日本国内のメディア広告費は、インターネット広告の成長により、総広告費は増加傾向にあります。

今後もインターネット広告の成長が続くものと予想されます。

Google検索とSNS等を複合したWEBマーケティングが普及しています

Googleのオーガニック検索(グーグル検索で純粋に表示されるページ)、X(Twitter)、You Tube、Instagram、TikTok、Facebook等、費用をかけた広告以外に、自ら情報発信し、ユーザーを引き付けるWEBマーケティングという手法が普及してきています。

時間と労力はかかるが、ずっとかかり続ける広告費を削減できる点や、場合によっては大きな集客にまで発展する可能性がある手法です。

様々なメディアを持ち、集客力を持つことは会社や個人の資産となる時代になっています。

まだまだ、これから立ち上げれば大きな成果がでる可能性がある分野です。今から始めましょう。

アド・クリップでは、ターゲットを明確にしたイメージづくりのブランディングからWEBマーケティングのサポートまで行っています。

編集後記

広告会社で働き始めたのは二十歳ぐらいの頃からでした。今から27年も前になります。当時はアナログで広告を作っていた時代の終盤の頃で、インターネット広告なんて無かった時代でした。広告といえばテレビと新聞が花形でしたので、グラフィックデザイナーは新聞広告やCM撮影時に撮った写真でポスターなどを多く作っていました。

その頃と比べると、現在は広告もかなり複雑化しており、また個人でも出稿できるなど多種多様な広告があります。広告会社としても、日々勉強し続けないとついていけなくなる時代になっているのだと思います。

昔と違い、広告会社の大小にかかわらず、複雑な広告システムから、有効な広告出稿を考えられる事が大切です。

地域限定のローカル広告や、チラシや看板、冊子広告等の紙媒体等について、ご相談がありましたらアド・クリップへご相談ください。

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