効果の上がるチラシ・ フライヤー制作について。
今回は、チラシをテーマにした販促の話です。
チラシは一般的に最もよく使われる販促ツールです。新聞折込チラシや、ポスティング、DMとして配布したり、駅前で手配りする、壁や掲示板に掲示、フライヤーとして据え置きしておくなど、使い方も様々です。
チラシ制作は私が初めてグラフィックデザインの仕事を始めた頃のメインの仕事だったと思います。
周りの先輩や上司もチラシ制作を沢山しており、新聞広告と並び会社の収益の大半を占めていたと思います。
昔から今に至るまでずっと使われている販促ツールです。
汎用性とコストパフォーマンスに優れたA4チラシ
チラシの中でも、最も多く作られていると思われるのがA4チラシです。よく印刷されるため割安で印刷されることが多いサイズですね。片面や両面どちらも多く、デザインも扱いやすいサイズ感なので、デザインやビジュアルアイデアなど良い広告が作れるサイズですね。
チラシと一言で言っても種類も豊富です。
分野で言えば、飲食店などで使う少し小さめA4サイズの飲食系チラシ。メニューや美味しそうな料理の写真が掲載していたりします。クーポンなども。店舗に置いたり、手配り、ポスティングなどで配ります。
また、このチラシに多くの広告費を投入する通販系チラシ。
サイズもB4サイズぐらいが多く、輪転機で大部数印刷をする事が多く、デザインレイアウト、コピーライティングにこだわる分野です。
折込やDMなど費用をかけて配ります。
ファッションやデパート等の流通系チラシ。商品の切り抜き画像を沢山いれる、情報盛りだくさんのチラシも多く見られます。折込チラシとして配られることが多い分野です。
家電チラシ。家電チラシは主に折込として配られます。また大量の商品を掲載するためB3〜B2サイズなどの大判チラシが多い。
スーパーのチラシ。折込チラシがメインで、B4〜B3サイズ程度のサイズが多く、これも大量の商品を掲載します。割引や安売りチラシなど。
DMチラシ。DMとして郵送されるチラシ。封筒に入れるため、三つ折りなどに折られている事が多く、リーフレットになっている事もあるが、販促費用の単価が高いためデザイン・内容・写真などにこだわります。
手配りビラ。駅前等繁華街で手配りするためのチラシです。チラシの事をビラなどと呼ぶこともあります。イベントや店舗オープン等の告知に使うことが多い。
大部数チラシ。
一部、大企業などが行う大量配布用のチラシ。分野は大手通信系、大手自動車メーカーなど、全国にチェーン展開している会社が宣伝に使います。一定のフォーマットを持っており地域の店舗用に各自住所や連絡先を後から刷り込んで配ります。
広域で利用する分をまとめて印刷するため数十万部〜百万部にもなる場合もあります。
新聞折込チラシという媒体
チラシの中でも、特筆すべきものとして「新聞折り込みチラシ」があります。
新聞は一定以上の年齢層の方が読まれる事が多く、ターゲッティングされているのと、毎日見るものですので折り込まれる回数も多いので、生活に密着したスーパーチラシや店舗のオープン告知など、地域に根ざした分野で利用されています。
新聞の折込センターの収入源でもあり、かなり狭い範囲で、ピンポイントの折込指定が可能ですので、美容室など小さめの店舗のオープンやキャンペーン告知としても低予算で集中的に織り込めるという特徴があります。1枚3円前後で織り込めるため、数千枚程度なら気軽に宣伝が可能です。
また、大きなネットワークがあるため大部数の配布も可能で九州全域に配布するなども可能です。
効果的なチラシを使った宣伝テクニック
今回のメインテーマでもある宣伝テクニックの話です。
大量印刷チラシなどは、チラシと言えどものすごい利益が発生するビッグビジネスです。そのためコンペプレゼンが行われる事も多く、なんども参加した記憶があります。
他社のアイデアを凌駕する企画が必要です。
1. 厚手の用紙を使う。厚紙を使うことで沢山の折込チラシの中でも“目立たせる”効果があります。
2. 両観音の特殊な折りの特大チラシを使い、目立たせる効果と、大量の情報を発信出来る。
3. インパクトのあるビジュアルと面白いコピーなどで印象を与える。
4. エンドユーザー(最終顧客)が反応する内容を企画する。造り手側の理論ではなく、お客さんの立場に立ったアイデアがほしいところです。欲しい情報や貰って嬉しいプレゼント、独特のサービスなど、ビジュアルやコピーライティングにもこだわる必要があります。
レイアウトやデザイン力、小手先の技術に固執せず、シンプルに良いと思うようなアイデアやビジュアルを見つけ出す作業が大切ですね。
とても大変ですが…。
これまで、数十年チラシだけはずっと作り続けてきていますので、見やすい、解りやすい、好感が持てる、というチラシを目指しています。
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代表 大津山 倖雄
クリエイティブディレクター
アートディレクター
Webディレクション、イラストレーション他、専門学校講師
1973年生まれ。福岡市で広告企画・制作に携わり30年以上。大手広告代理店の下請け会社で、グラフィックデザイナーを経験。その後、福岡の制作会社や広告代理店勤務を経て、平成18年4月に退職し、19年には個人事務所として独立。同時期、福岡デザイン&テクノロジー専門学校(旧 福岡コニュニケーションアート専門学校)にて講師契約。現在は、グラフィックデザイン、イラストレーション、WEBデザイン、WEBマーケティングに携わり、様々なクリエイターと共に制作を中心に業務を行っている。