カラープリンターのランニングコストについて
小規模オフィスにはどちらが良いのか?
今回は、フリークリエイターなら必ず購入を検討する、カラープリンターの話しです。まず私の話しですが、今から10年以上前に独立して事務所で購入したのが、カラーレーザープリンターです。また、モノクロコピー機能付きFAX(ブックコピーが出来るもの)、を購入しました。価格は、カラーレーザープリンター18万円と、コピー機能付きFAX6万円(中古)を購入していました。
使用頻度が少ないのも有り、当時最安だったOKIのC8600dnというレーザープリンターを購入。レンタルにはしませんでした。またFAXやコピーの使用が多かったので、トナー式のFAXを購入。普通紙を入れておき、コピーやFAXが使用できるものです。
ある程度の枚数を送る場合は、この業務用機器が活躍するのですが、私の使用頻度はそこまで多くなかったのか、多少持て余していた気がします。特に、レーザープリンターは、性能はとても良く、早く美しい仕上がりのプリントが出来て、大量印刷も可能でしたが、プリンターはほんとに使わなかった。
そうはいっても買ってしまったものは使わなければという事で、二台とも、壊れるまでは使い切りました。
デザイン業務には、カラープリンターは必須と思っており、実際にプリントしたもので打ち合わせをしていましたので、重宝した所もありましたが、レーザープリンターはトナー式でCMYKの4つのトナーを使います。そしてそのトナーが1本万単位の費用がかかり、定期的にドラムの交換も必要で、数万円かかります。
交換まで数万枚プリントできるのですが、使用頻度が少ないまま、時間が経過して、結局あまり使わないまま、ランニングコストだけがかかっていくという感じでした。
費用としては少ないものでしたが、個人事務所レベルで、Web関連の仕事が増えていく段階で、プリンターやましてやFAXなどは、使う頻度が減っていく傾向にあるようです。
思ったより使えるやつ!インクジェットカラープリンター・複合機
インクジェット式プリンターといって、上記のレーザープリンターのようにトナー(粉)タイプと違い、インクカートリッジを交換して、印刷時はインクを噴射してプリントするプリンターです。価格は単純なレーザープリンターで、数万円、中古で探せば1万円以下の商品もたくさんある低価格のプリンターです。
私も、最初は馬鹿にした所があったようで、インクジェットプリンターには見向きもしていませんでしたが、技術が向上していった事もあり、その仕上がりの美しさ、特に写真が美しく印刷できる点に驚きました。単純なプリントは最速で。高品質のプリントは、時間をかけてじっくりプリントしいます。レーザーのように一定のスピードで、手早く印刷はできませんが、良い用紙を使えば、写真プリントレベルの印刷も可能です。
インクカートリッジは、800円前後と安い!と思いましたが、けっこうすぐにインク切れをするので、おそらく単価は、レーザープリンターより高いと感じます。大量に手早く印刷したい人はレーザープリンター。たまに印刷する程度で、写真などもプリントしたい人はインクジェットプリンター。といった感じです。
結局は、インクジェットカラープリンターの複合機を購入することになりました。
実際に使っていたプリンターです。
メリットとデメリットで比較
レーザープリンター
【メリット】
- 印刷仕上がりがキレイ。特にモノクロの書類系は非常に美しく印刷されます。
- プリントのスピードが早く大量に印刷が可能
- 一度のトナー交換で、かなりの枚数が印刷可能。
- 大きな用紙を入れっぱなしに出来る。
【デメリット】
- 商品が高額
- サイズが大きくとてつもなく重い
- トナーやドラムが高額
- 故障した場合、買い替えが難しい
- 写真などの印刷精度はある程度はキレイだが写真より劣る
インクジェットプリンター
【メリット】
- 商品がリーズナブル
- 大きさが小さく、軽い
- 写真や書類何でも印刷可
- 種類によっては大きな紙でプリント可能
- 使用できる用紙の種類が多い
【デメリット】
- トナーの単価が高めで、すぐに交換が必要
- プリントのスピードが遅い
- 大量印刷には適していない
複合機の実力
長い間、OKIのレーザープリンター等を使っていたため、新しいインクジェットの複合機を知った時に多少カルチャーショックを受けました。それは、複合機の性能が格段グレードアップしていた!
まずびっくりしたのは、Wi-Fi対応になっていた事です。Wi-Fi設定すると、同じ部屋のWi-Fi接続している機器から自由にプリントが出来るという点でした。また、スキャニングやブックコピーも可能(当然フルカラーも可)、カラーFAXも搭載しており、FAXは、受信後、中身を確認してプリントする事ができます。これにより迷惑FAXに悩まされる事も無くなりました。
何より、使用頻度が丁度いいという所です。最近はリサイクルのインクカートリッジを大量購入しており、コスト出来る限り安くしており、最近のプリントは主に、請求書や見積書、手紙類が中心で、ビジネスの上では、かなり大切な機器になっております。
複合機のスキャナーで取り込ま出た画像は、自動的に自分のパソコンの任意のフォルダに保存されるように設定しています。フォルダは、クラウド接続されたフォルダ内に入れてあるため、あらゆるデバイスでスキャニングデータを確認可能になっています。
まとめ
プリンターの選択は、やはり最も重要なのは、「使用頻度」と「使用用途」です。
それが最も効率的なプリンター選びの基準といえます。グラフィックデザイン業界で、チラシなどの作業を中心に行い、クライアントとも面談での打ち合わせが多い場合は、レーザープリンター等を。
Webやデザインの業務が比較的少なく、対面の打ち合わせが少ない場合は、インクジェットの複合機一台で、フリーランスの業務ぐらいなら全く問題なく行えます。
プリントのクオリティや使いみち、予算、使用頻度などで上手く使い分けると良いですね。
編集後記
今回の記事は、前々から思っていたプリンターについての話しです。長年こだわっていた、業務用の機器達でしたが、硬い頭をぶっ壊して、ほんとに価値のある商品を選ぶようになれば、無駄な出費も少なくなり、業務の効率も上がっていくのだと思っています。
今の時代はプリンターより高性能で軽量化されたノートパソコンなどがどうも活躍する時代になってきたのかな。と思います。
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代表 大津山 倖雄
クリエイティブディレクター
アートディレクター
Webディレクション、イラストレーション他、専門学校講師
1973年生まれ。福岡市で広告企画・制作に携わり30年以上。大手広告代理店の下請け会社で、グラフィックデザイナーを経験。その後、福岡の制作会社や広告代理店勤務を経て、平成18年4月に退職し、19年には個人事務所として独立。同時期、福岡デザイン&テクノロジー専門学校(旧 福岡コニュニケーションアート専門学校)にて講師契約。現在は、グラフィックデザイン、イラストレーション、WEBデザイン、WEBマーケティングに携わり、様々なクリエイターと共に制作を中心に業務を行っている。