今日、やむなく歯を抜歯しました。
今回は、前々から調子の悪かった歯を、抜歯するという事になり、本日抜歯してきました。大切な自然の歯を失ってしまった事で、少しさみしい気持ちです。また、老化が進んだ…。という悲しさもありつつ、歯の痛みに耐えている所です。
そんな状態で、いつもの記事を書く気になりませんでしたので、本日は、歯を失ってしまうまでの経緯や、再生治療とその大変さなど、最近学んだ事をご紹介したいと思います。これから虫歯治療が始まる人は、是非知っておいて欲しい内容でもあります。
抜歯までの経緯
かなり前に虫歯になり、治療していたのですが、その後何度と無く治療を繰り返し、今回治療が困難との事で、抜歯する事になりました。
治療困難になった理由は、何度も繰り返す治療で、歯の見えている部分が削られてしまい、歯の強度が無くなってしまった事だそうです。無理やり治療しても、強度不足で直ぐに壊れてしまうとの事でした。
保険適用の治療方法は、これで無くなってしまったのですが、他に方法はないのか尋ねると、一つ方法があるとの事でした。
しかし、歯の状態だけでなく、根の状態も悪く、膿んでいる状態で、まずは時間のかかる根管治療をする必要があり、その後、無理に高額な治療をしたとしても、やはり長くは持たないだろうとの事でした。
それでも治療方法があると聞くと、どうにかしたいと思うものです。そこで、悩んだ結果治療をお願いしようかと思っていたのですが…。
もう一本虫歯が発覚!
前の歯の治療中に、上の歯の被せ物が取れてしまいました。そこでまずはその歯を治療する事になりました。今回は通常の治療方法で大丈夫だったので安心していたのもつかの間、隣の歯が虫歯に侵されている事が判明。
普通なら、痛みで直ぐに虫歯に気づく所ですが、以前の治療で神経を取ってしまった事と、犬歯(上の糸切り歯)で、前歯数本を合体させた義歯をつけてもらっていました。
そもそもその治療は20年以上前に行ったもので、現在では行わない歯を数本カットしてつなぐという治療でした。現在なら、本来の歯を残した状態で治療するようですが、時代なのでしょうか、簡単に神経も取られてしまっており、義歯の強度が高くなった事で、歯のグラグラした状態もレントゲンに写っていませんでした。
今回、隣の歯を治療するにあたり、この虫歯を先生が見つけてくれたのですが、虫歯が大きく成長しすぎているため、この歯も削った場合強度が足りないため、抜歯する事になるとの事でした。
しかし、先生のはからいで、通常より割安で、再生治療をして頂けることになり、1つ目の歯の治療はあきらめて、この歯は重要な歯でもあるので、残しましょう。という事で話が付きました。
そういう経緯で、今回、大切な歯を1本抜歯する事に。その後の治療方法としては、両隣の歯は健在ですので、ブリッジといって、左右の歯に、橋のように繋がった被せ物をして、2本で3本分の歯を作ってしまうというものです。少し歯の強度は下がりますが、通常の生活はできるそうです。
歯の悪くなる経緯と、再生治療について。
今回チャレンジする事が決まった、再生治療は、歯を再生させるといったものではなく、歯の根っこを再生させるというものです。
治療により短くなってしまった歯は、土台を作ることができません。そこで、歯そのものを、すべて少し引き抜いて、飛び出させ、そのままの状態で、長期間歯の根っこの周りの骨などが再生していくのを待つという、壮大な治療です。
詳しくは、折角なのでわかりやすいように図に起こしてみましたので、御覧ください。
▲こうやって、虫歯の治療を行います。虫歯が大きかったり、何度も治療を繰り返すと、土台を作る地面にあたる歯が無くなってしまい、義歯を設置できなくなります。
▲上段のように、土台を設置出来ない状態になると、通常は抜歯してしまう事がほとんどのようです。
しかし、歯を引っ張り出し、何ヶ月も時間をかけて、歯の周りの骨などが再生するのを待つという治療です。
この再生治療には、保険が適用されないそうで、かなりの高額な治療費がかかります。また手術となりますので、それなりの労力と手術費用もかかり、その後も長期間、再生を待ち続けるという大変な治療法です。
そして、土台が復活し通常の被せ物をする段階になりますが、普通の治療であれば、保険適用で3割負担で済みますが、今回の治療にかかわるすべてが、保険適用外となるそうで、被せ物などの設置もすべて保険適用外で、総額が歯の治療とは思えない額にまで跳ね上がってしまいます。
しかし、このまま歯を失ってしまうと、最後はインプラントとなり、更にもっと高額な治療と、永遠に続くメンテナンスが必要となってしまいます。
費用の負担が可能であれば、治療をしたほうが良いと判断しました。
年齢と共に高額になる歯科治療
長い間、虫歯と付き合ってきましたが、若い頃の虫歯治療は本当に軽いものが多く、神経も繋がっている事で、生活していると「歯が痛い!」と苦しむことが多かった気がしいます。虫歯はいたいから嫌だな〜。と漠然と思っていましたが、アラフィフになり、虫歯治療もさらに上のステージに入っていきます。
こうなってくると、神経を抜いている状態なので、痛みはあまりありません。そのため、かなりの長期間、虫歯に気づかないで放置してしまい、いきなり歯が折れたり、気がつくと取り返しのつかない状態になっています。
私の感覚では、40代後半〜50代ぐらいから深刻な状態が増え始めるイメージです。
当然、個人差がありますので、年をとっても虫歯一本も無いという人もいますし、若いうちに歯を失ってしまう人もいます。
痛みが少なくなっても、歯を失ってしまうと、食べ物を食べる事が困難になってきます。今まで普通だったことがそうで無くなるという事ですので、とても深刻なことが始まっていると感じました。
まだ、健康な歯がある人、小さな虫歯がある人へ
まだ年齢も若く、健康な歯が沢山ある人は、その歯を大切にしなければいけませんね。私もまだ使える歯が沢山に残っていますが、若い頃から定期的な検診や治療方法についての知識を持っていれば、今回の歯もまだ生きながらえていたかもしれません。
歯の磨き方も私達の時代は、適当に磨いていましたが、今は、力をあまり入れずに、小刻みに歯の隙間や歯周ポケットに毛先が届くようにじっくり磨く事がたいせつなのだそうです。
また、デンタルフロスや隙間ブラシで、歯の隙間も手入れをし、すでに虫歯に侵されている人は、治療はもとより定期的に歯科健診に行く事を習慣化させるべきだと思います。
虫歯がすでにある人は、新たな虫歯になるリスクが上がっていると思います。治療が終わったら痛くなるまで歯科に行かないという事で、虫歯の発見が遅れ、悪化する可能性もあります。
しかし、歯の治療は、間違ってしまうと大切な歯の寿命を大幅に削ってしまう可能性があるようです。歯科医の先生の治療方針などを事前に確かめて、実際に話しも効きながら治療方法を決めていくようにしたいですね。
先生と歯の治療方法について、話ができる関係も大切だと思います。先生だからといって、遠慮せずにネットで調べた知識をぶつけて、良い治療方法が他にないのか、しっかり相談する必要があると思います。最悪別の歯医者さんに変わるという選択肢も持っておくと良いですね。
虫歯になってしまった歯は、長い年月をかけて、確実に寿命が近づいてきます。出来る限り早い段階から手を尽くしておけば、最大限に歯は長持ちすると思います。年をとると今回のような高額治療が当たり前になってきます。
その時期を少しでも遅らせるために、歯磨きやメンテナンスはしっかりやっておく必要があると、実感しております。
私の場合は、もう時すでに遅しで、何本か歯を失ってしまいました。
抜歯で凹みつつも、残りの歯を、1本でも多く残していけるように頑張ろうと誓いました。
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代表 大津山 倖雄
クリエイティブディレクター
アートディレクター
Webディレクション、イラストレーション他、専門学校講師
1973年生まれ。福岡市で広告企画・制作に携わり30年以上。大手広告代理店の下請け会社で、グラフィックデザイナーを経験。その後、福岡の制作会社や広告代理店勤務を経て、平成18年4月に退職し、19年には個人事務所として独立。同時期、福岡デザイン&テクノロジー専門学校(旧 福岡コニュニケーションアート専門学校)にて講師契約。現在は、グラフィックデザイン、イラストレーション、WEBデザイン、WEBマーケティングに携わり、様々なクリエイターと共に制作を中心に業務を行っている。