[フリーランスの働き方] フリー素材でイラストレーターの仕事が変わる。

[フリーランスの働き方]イラストレーターの仕事

キャラ案
キャラクター・イラストレーション
以前お仕事で手がけたイラストです。

私も以前はイラストやキャラクターデザインの仕事もしておりましたが、最近では広告等に使用するイラストレーションもイラストレーターに依頼することが多くなり自分で作成する機会は少なくなってきました。

クオリティの高いイラストレーションや味のあるタッチ、ハイセンスなもの、マンガ表現のもの、様々なものがあり、デザイナーは、様々な種類のイラストを使い分けてデザインを考えるのが仕事です。

今回は、そういったイラストレーションの現在について私の知っていることをお話したいと思います。

フリー素材の活用

イラストレーターの仕事の中で、最も多く作られているものの一つが、広告用のカットイラストです。
カットイラストとは、広告であれば説明用の小さめのイラストや、プレゼンテーションやWebサイト等でも使用される様々な開設に使われるイラストです。
昔は、こういったイラストはイラストレーターか、グラフィックデザイナーが描いていましたが、最近ではフリー素材を使う事が多くなってきています。

フリー素材とは、無料で使用できるイラストレーションや画像の素材です。
以前はレンタルフォト会社より画像を入手して使用していましたが、その数・種類も少なく、使用料も非常に高額なため、イラストレーターに依頼する事が多くありました。

現在は、インターネットの普及や検索システムにより、欲しいシチュエーションで、多くのタッチのイラストを無料で配布しているサイトから入手することが可能になりました。
最近では「いらすとや」こちらのサイトで配布されているフリー素材のイラストレーションが多くの現場で使用されるようになりました。
こちらのサイトは、シチュエーションカットの種類がとても豊富で、随時新しいカットを使いし続ける事で必要なイラストカットが見つかるという事で、企業だけでなく、ブログやホームページ、テレビ局でも最近ではいらすとやのカットイラストを使用するようになりました。

確かに、無料ですぐに手に入るイラストカットはとても便利ですからね。

いらすとや

いらすとや

イラストレーターの仕事の今後

こういった現状で、イラストレーターが求められることについて考えてみました。
これまでは企業等からのちょっとしたカットイラストなどの仕事も一つの仕事でしたが、現在フリー素材等などで依頼も多少少なくなっているようです。これはカメラマンの仕事も同様で、フリー素材はとても便利である反面、カメラマンやイラストレーターの仕事をある程度奪っているということになってしまっています。
そのためイラストレーターやカメラマンの方たちは、より個性的であったり、クオリティの高いものを求められるようになっています。
私の時代から言えば大変な話だったのですが、もうネットの普及からかなりの年月が流れていますので、現在のクリエイター方たちにとっては当たり前の考え方なのかもしれません。
「より個性的な作風であること」「よりクオリティの高いプロフェッショナルな技術があること」「より短時間で望んだシチュエーションのイラストが描けること」「イラスト以外の要素も含めてクリエイティブできること」「ネームバリュー・知名度をあげること」。これらが今後はイラストレーターの武器となっていくのかと思っています。

ツールやスキルについて

イラストレーターと言えば、様々な道具を使ってイラストを仕上げていきます。
かつては、アクリル絵の具やエアブラシ、透明水彩、カラーインキ等、アナログのツールを使って多彩なイラストを仕上げていました。
現在も、物によってはアナログな技術は活きていますが、その多くがデジタルでの表現が可能になっており、新しくイラストレータを目指す人達にとっては、デジタルイラストの方が身近で覚えやすいといったところだと思っています。

イラストレーションのデジタル化は、今から25年ほど前から始まりました。ちょうどその頃はアドビのPhotoshopやpainterといったツールが普及してきた頃で、ハードもそこそこパワーアップし始めていたので仕事での活用が行われるようになっていました。

そして現在は、3DCG、2DCGなどのCG技術と、フィルターやブラシ機能を活用したCLIP STUDIOなどのマンガ・イラスト作成ツールがかなり普及しているようです。これらはプログ使用しているツールですので、本格的なデジタル化を考えるにあたり、ぜひ覚えておきたいですね。

おすすめツール

Adobe Photoshop(アドビフォトショップ)
Adobe illustrator(アドビイラストレーター)
CLIP STUDIO

などが有名ですね。
最近では2Dイラストを動かせる、live2Dツールも有り動画にも利用できるようです。

営業方法について

イラストレーターの営業方法について。私もイラスト一本で仕事をしていたわけではありません。そもそもはグラフィックデザイナーであり、現在はアートディレクションなどを主として仕事をしております。
その中で、イラストレーションは広告や印刷物、Webデザイン、書籍などで活用されており、そういった分野の仕事を受けるには、ある程度の人脈が必要なようです。
また、SNSを活用した営業方法をされている方も見かけます。
また、自分のホームページを作成しWebマーケティングを行うことも良い方法です。

このあたりになると、グラフィックデザインやWebデザイン等の営業と同じといっても良いかもしれません。ビジュアルという意味では、イラストやフォトグラフィー(写真ビジュアル)、タイポグラフィーなどは同じグラフィックの土壌だと言えます。

イラストレーションの活用は、ゲームやアプリ制作の分野でも活躍出来ます。自ら作成に携わる場合や、そういった制作会社に営業をかけるなどの方法があります。キャラクターデザイナーなどを募集している場合もあるので、そういった方向も良いかもしれません。

そして、漫画という分野です。漫画自体がイラストと区別される場合もありますが、実際は表紙イラストやマンガのキャラクターを使ったカット、漫画風ビジュアルのコミックイラスト、書籍の挿絵など。それはイラストレーターの仕事と同じといってもいいかもしれません。
マンガの分野は、出版社とつながる事です。出版社は人脈や自ら営業をかけるなどしてつながる必要があります。ただし、最近はSNSなどにより直接編集者などとつながる場合もありますので、インターネット上でのPRも欠かさないようにしないといけませんね。

他にも、クラウドソーシングなどといったネットを活用した仕事の受注サービス。
イラストの受発注が可能なサイトやソーシャルゲームもありますし、ヤフオクなどで自らのイラスト作品を直接販売する人もいます。

ネット上での場合は、レンタルフォト等のフォトストックサービスに自らの作品をアップしておき、販売を委託するパターンもあります。これらは無料で行なえますので、ぜひやってもいいかもしれませんね。

イラストが得意ならLINEのスタンプや着せ替えなどを販売することも可能です。

自らのネームバリューを上げていきたいと考えるなら、様々なコンペ等の応募して投稿するなどし、箔をつける事も必要かもしれませんね。

イラストレーターの今後

イラストを仕事とする場合、コネクションを持っている人や個性的で魅力のある作品を描くことができる人は、コツコツと頑張れば、道がひらけてくる場合もあり、そういった所で成功している方が多いと思います。

しかし、一般的には食べていくだけでも大変だと思います。
そういった場合は、いくつかのスキルと併用して仕事を受注し、フリーランスで生き残っていくという方法がもっとも実質的な方法かと思っています。
私の場合はDTP/デザインスキルがあり、その中でイラストを作成するといった感じですので、イラストレーターというより、グラフィクデザイナーが本職といった感じです。
同じようなスキルの人は、デザイン3:イラスト7程度の割合でイラストレーターをされると、生活も安定して良いかもしれません。
制作会社や企業のお抱えイラストレーターというのは、枠があってのものですので目指されることが良いことですが、難しい場合はグラフィックやWeb、ゲームグラフィックなどの分野で仕事を得る事をめざす事も有用だと思います。

アニメーションやゲーム背景等、イラストの高度な技術の専門分野がありますが、こういった技能を持っている人はその分野の仕事をやられる人が殆どですので、イラストレーターとして仕事をすることは少ないようです。
そもそもアニメーターの仕事はチームで行うものですので、別件の仕事などをこなしている暇はないですしね。
ただ、アニメーターもフリーランスの人がいる時代ですので、もしかしたらイラストの仕事も請け負っている人はいるかもしれませんね。

最後に

イラストの仕事も、デザインの仕事も、他にもたくさんのクリエイターがいますがその殆どは共通の部分が多く技術的につながっている場合は最終的にフリーになった場合は職種という垣根は取れていくような気がします。
私も、できることを長年やり続けていた事で、自らの職種を一つではなかなか言えないような仕事をするようになっていました。大きく「クリエイター」という職種がしっくりきますね。

また機会がありましたらクリエイティブ分野のお話をしたいと思います。

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