遠隔打ち合わせに力を発揮する!ヒアリングシート!
今回の話はヒアリングシートの話です。ヒアリングシートのヒアリングとは、ビジネス上で、情報を収集する時に使われる言葉です。ヒアリングシートは、お客さんから、正確に情報を収集するための“カンペ”のようなものですね。
通常の打ち合わせ時に利用してもとても役に立つのですが、遠隔打ち合わせにも、とても有効です。
口頭で話をするのに比べ、書面で確認できるため、メールや電話を使った打ち合わせや最近ではZoomを使ったオンラインミーティングなどでも、正確に情報を聞き出すことが出来ます。
▼ヒアリングシート
このヒアリングシートは、デザインイメージを聞き出す事を目的としています。
デザインイメージは、一般の人にどんなデザインが良いですか?と質問しても、明確に答えられる人はかなり少ないと思います。そのため、こういったシートを記入してもらうと、お客様自信も、自分が求めるイメージが具体的に理解できてきます。そうすることでイメージのズレが少なくなり、修正やデザインのやり直しなどが大幅に少なくなり、全体の効率が上がります。
ポイントは、出来るだけ最初に正確にイメージを聞き出し、はっきりとした方向性を固めてから制作を始める事です。そして、時間をかけてじっくりとデザインを作り込むことで、一発目のデザイン提出で、お客様のイメージに近く、クオリティの高いものをお見せ出来ると、その後の作業がびっくりするほどスムーズになります。
▼二枚目のシート
上記はヒアリングシートの2枚目。その他、必要な情報も一緒に記入してもらえば、無駄な質問も最小限になり、集中して作業が行えます。何度も質問する必要も無くなり、クリエイターが集中して仕事が出来るようになります。こういった下準備は非常に大切ですね。
上記2枚のヒアリングシートはこちらダウンロードしてご使用出来ます。PDFファイル
その他のヒアリングシート
▼その他、映像系のヒアリングシートです。
映像系のヒアリングシートです。仕事の種類により、ヒアリングシートは様々な形があります。自分の業種にあったヒアリングシートを作って見はいかがでしょうか。
ロゴマーク座標
ロゴマークの打ち合わせにもヒアリングシートと同様に、打ち合わせに使うシートがあります。
▼ロゴマークの座標です。
上記の画像は、ロゴマーク座標です。(画像はあえて多少ぼかしています)この座標により、縦軸と横軸でお客様の求めるロゴマークの方向性を調べることが出来ます。
打ち合わせ時に、漠然と「どんなロゴマークが必要ですか?」などと質問してもはっきりとしたイメージは頂けない事が多く、この座標をお見せすると、具体的にロゴマークの方向性が固まっていきます。これは、「庶民的な店で、和風なイメージを求めている場合」と、「高級志向でモダンなイメージ」、またその中間など、視覚的にイメージが固まります。デザイナーにとっては、非常に重要なやりとりになります。
きっちりイメージのすり合わせを行わずに作ったものは、どんなに素晴らしいグラフィックであっても、方向性がズレている事で、ボツになる確率が上がります。デザイナーとしては、とても良いデザインで、自信を持って提案したものがボツになると、モチベーションも下がり、場合によっては、お客様のセンスのせいにする人もいます。しかし、実際はお客様はその分野のプロであり、会社や商品の事を最も理解し情熱を持っている人です。その人から必要な情報をしっかりと聞き出し、方向性がバッチリ固まったなら、後はデザイナーの腕の見せ所です。バッチリのデザインを見せつけて“さすが”と言わせる事が出来るように頑張りましょう。
技術やセンスも重要ですが、打ち合わせ時のヒアリングというのは、良いものを作り出す上での“基礎工事”です。しっかり基礎を作っておけば、立派な作品が仕上がり、基礎を怠れば、素晴らしい作品も意味を失ってしまうという事でしょう。
ヒアリングシートの必要性の話でしたが、まだ使っていなかったという方は、ぜひ利用して下さい。
編集後記
今日は、仕事が忙しく、記事を書く時間が無かったのですが、自分の仕事のやり方に目を向けてみましたら、書くことがまだまだ沢山有ることに気づきました。こうやって記事に残していけることで、自分でも初心に立ち返り、良い仕事をしていこうというモチベーションに繋がる気がします。
とはいっても、いつまでもパソコンで仕事している疲れが溜まってきますね。もうそろそろ仕事を終わらせて寝たいです。
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代表 大津山 倖雄
クリエイティブディレクター
アートディレクター
Webディレクション、イラストレーション他、専門学校講師
1973年生まれ。福岡市で広告企画・制作に携わり30年以上。大手広告代理店の下請け会社で、グラフィックデザイナーを経験。その後、福岡の制作会社や広告代理店勤務を経て、平成18年4月に退職し、19年には個人事務所として独立。同時期、福岡デザイン&テクノロジー専門学校(旧 福岡コニュニケーションアート専門学校)にて講師契約。現在は、グラフィックデザイン、イラストレーション、WEBデザイン、WEBマーケティングに携わり、様々なクリエイターと共に制作を中心に業務を行っている。